2020/11/09
【コロナ×お歳暮】迷惑や失礼にあたらない贈り方チェックポイント4選

お歳暮とは、一年の締めくくりに取引先や身内・家族へモノを贈る、日本独自の文化です。贈るアイテムに、日頃の感謝の気持ち、来年のご挨拶、相手の健康を願う気持ちをのせます。10月、11月頃から、贈り先のリストアップ、商品の選定、準備と動き出す会社も多いと聞きます。
しかし、今年はコロナウイルスによる感染症が蔓延し、収束の目処が立たない状況が続いています。例年とは、一足違った贈り方、アイテム、マナーが必要不可欠になることでしょう。感謝を伝えるためにお贈りしたしたお歳暮が、かえって相手先の迷惑になったり、失礼になったりしないように、今回は、「コロナ×法人」お歳暮の留意すべき、チェックポイントをまとめました。このサイトを参考にして、自社の体制や対応を再度確認、コロナ禍でも日頃の感謝の気持ちをお歳暮として、品物にのせて贈ってみてはいかがでしょうか。
目次
コロナ×法人お歳暮ポイント①:贈り方
そもそも贈り方が変わる?
お歳暮は本来であれば、直接相手先に出向いて、ご挨拶、モノをお渡しする文化です。直接のお渡しでなければマナー違反という考えが定着していたからです。しかし、最近では、そのルール・風習も和らぎ、郵送での送付が当たり前になってきました。コロナウイルスによる感染症の拡大により、訪問を一切受け付けていない会社も発生していることから、本年のお歳暮はより一層、郵送での手配が中心になることが想定されます。

無計画は命取り?
郵送の場合、注意しなければいけないのが、スケジューリングです。意識する日時は「相手先の到着日」です。自社で手配してから、相手先に到着するまで、郵送の際、ある程度のアドバンテージが想定されるため、相手先への到着日を意識した上で、そこから逆算したスケジューリングのもと、手配する必要があります。手配日だけに目を向けていては、お客様のもとに到着する時期が遅れる可能性があります。お歳暮の仕入先に対して、○日にお客様のもとに到着するために、いつまでに手配すればいいのか、早い段階で確認しておくことがポイントです。
では、相手先にいつまでに到着している必要があるのか、お歳暮の送付時期は、いつでしょうか。

お歳暮の送付時期は一般的に、東日本と西日本で異なる、と言われています。
東日本は12/1〜12/20、西日本は12/10〜12/20。12/25以降の到着は相手先の負担を考慮して、避けるようにする必要があります。郵送での手配は、直接のお渡しに比べて、全国各地、手軽に送付可能であるため、東日本と西日本によって送付時期に差があることが今まで以上に影響を及ぼすでしょう。送付先の住所を確認して、東日本か西日本かを確認、送付先に到着する日程から逆算してスケジューリングすることが必要となります。
コロナ×法人お歳暮ポイント②:郵送でも感謝を伝える方法
先ほども述べたとおり、もともとは直接でのお渡しが通例であったものが、郵送での手配になったことで、感謝が伝わりにくい、モノを送付するだけの簡素的な表現で終わってしまう、と懸念に感じる方がいらっしゃいます。直接感謝を伝えることが難しい状況だからこそ、お歳暮を郵送手配した旨に加えて、お歳暮を手にとった相手先に効果的に感謝の気持ちを伝えるために、「送り状を送付する」ことが理想です。

送り状とは?
送り状とは、商品とは別送にて、お歳暮を送付する旨を記載したものになります。商品が贈られることを相手先が把握するために、商品到着の2-3日前に相手先に到着していることが理想と言われています。
お礼状とは?
受け取った側に関しても、郵送の場合直接顔を合わせることなく、商品だけが届くため、感謝を示す機会がありません。お礼状として、商品が届いた旨と、感謝を伝えることが大切です。お歳暮はもらったからといってお返しをしなければいけないルールはありませんが、お礼状の送付をして、相手へ感謝の気持ちを示すことがマナーとされています。
コロナ×法人お歳暮ポイント③:送付先の選定
毎年お歳暮の時期に、各担当に対して、簡単に送付先の確認をとって、毎年ほとんど同じ送付先にお歳暮を贈っている会社も少なくないのではないでしょうか。例年はその対応で、問題なかったかもしれませんが、コロナ禍においては、この対応では不十分な可能性があります。

在宅勤務によりそもそも送付しても受け取ってもらえない?
コロナ禍において、多くの会社がリモートワークを導入しました。緊急事態宣言が解除され、少しずつ出社対応へ切り替えている会社も多いですが、いまだ一部の会社ではリモートワークを実施していたり、会社によっては、出社人数を抑えて企業活動をしています。業種によっては半数近くがリモートワークを実施している状況下で、送付しても、会社に出社している人がおらず、そもそも受け取ることが難しいという会社もいるのではないでしょうか。また、コロナの影響で、配送業者ですら、社内に入ることが許されていない、玄関先に荷物を置いてもらっているなど、来社制限を設けている会社もあります。お礼の気持ちで送ったお歳暮が、相手先に届かなかったり、かえって手間をとらせてしまうことがあるのです。
贈ってはいけない業界がある?
感謝の気持ちを示すためのお歳暮ですが、受取りが禁止されている業種もあります。公務員の方や一部の民間企業の方は、法律で、物品の受取りが禁止されているのです。わかりやすくいうとものの受取りが、「賄賂」と判断される場合があるのです。受け取った側だけでなく、贈った側も、罰を受けることになりうるので、注意が必要です。ルールを知らずに、相手先のご迷惑になったり、想定外の手間を招いたりすることがないようにしましょう。
これらの解決策としては、事前に相手先に送付可能か否か確認することです。相手先に確認をとった上で、感謝を伝えるお歳暮をお渡ししましょう。
一度だけ贈りたい場合は?
お歳暮の送付先の判断基準はズバリ「今後もお付き合いがあるか?」です。いただいたからといって必ず、お返しを贈らなければいけない、というルールはありません。一般的に、「一度贈って翌年贈らない」という対応が失礼にあたる、と言われています。コロナ禍において急遽お礼の気持ちを贈りたい場合、お中元・お歳暮の年2回の送付が負担、「一度だけ贈りたい」という場合は、お歳暮だけの送付にしたり、お歳暮の時期を避けて、「御礼」など表書きを変更させて送付するなどの対応が可能です。
コロナ×法人お歳暮ポイント④:贈るアイテムの選定
コロナ禍に、企業に対してお歳暮を贈るという状況下で、送付アイテムも再検討する必要があります。例年通りのアイテムが本年においては、そぐわない場合があります。

個別包装になっているのか?
まず、本年特に意識する必要があるのが、「個別包装か」という点です。お歳暮でいただいた商品を、会社でどのようにいただいているでしょうか。従業員に配布したり、共有ブース1箇所に設置して、自由に取れるようにしたり、持って帰ってご家族に配布する、という会社もいるのではないでしょうか。この対応、コロナウイルス禍では非常に危険です。ウイルスの蔓延を生み出しかねないからです。そこで解決策となってくるのが、個別包装か、という点です。商品が個別包装になっているのか、飛沫やウイルス対策も留意したお歳暮を手配する必要があります。
日持ちする商品か?
本年は特に、コロナウイルスの影響で出社状況が例年と異なり、イレギュラーな場合が多くあります。出社タイミングが不規則であったり、テレワークと出社を繰り返している方もいらっしゃいます。そのような状況を考慮して、贈るアイテムも日持ちするアイテムがふさわしい、とされます。今まで、毎年同じアイテムを送付しているという会社も、コロナ禍という状況を考慮して、商品を再検討してみる必要があります。
コロナ禍で直接ご挨拶が難しい状況だからこそ、郵送を活用しながら、お歳暮として感謝を伝える会社が増えることが予想されます。ルールや決まり、ポイントを周知した上で、お歳暮の送付が、失礼になったり、相手先に迷惑になったり、かえってマイナスな効果を生み出すことがないように、この時期からお歳暮準備の動き出しを測ってみてはいかがでしょうか。
35